金ピカ先生こと佐藤忠志がアルコール依存症で死んだ。「俺なんか生きてる価値ない」そんなことを言い残して。

金ピカ先生は今の林修のような存在だつた。成金趣味で泥臭いキャラだったけれど。

金ピカ先生と聞いて「あぁ、あの男か」と思い浮かべるのは、そこそこの年齢の人でしょう。
本名は佐藤忠志、ウィキペディアによると1977年から代々木ゼミナールや東進ハイスクールの講師を経て、テレビタレントとして活動の場を広げた男です。

今の林修のような存在といったらイメージしやすいかもしれません。キャラは全く異なっていましたけど。
佐藤忠志のほうは高級スーツや高級時計を、これ見よがしに身につけていたので『金ピカ先生』と呼ばれました。
成金趣味の泥臭いキャラが持ち味だったように記憶しています。林修のようなインテリジェンスを売り物にはしていなかったような…。でも黒目勝ちの可愛い眼が印象的でした。

私の父とそっくりの眼をして、金ピカ先生は死んだ。

その金ピカ先生が死んだという記事を1か月ほど前、ウェブで見つけたのです。
2019年9月26日『週刊現代』ウェブ版でした。ほぼ1年前に亡くなったことを私は知りませんでした。

彼の晩年の写真に私はショックを受けました。
虚ろな目、痩せ細った肩と胸、白い無精ひげ。
それに似た男をもう一人、私は知っていたのです。私の父。アルコール依存症と糖尿病を併発して73歳で死んだ父。

特に、その眼。大きかった黒目は、うすぼんやりと焦点を失い、どろんと下を向いています。
その眼は父の晩年の眼であり、何日も深酒した翌朝の、鏡に映る私自身の眼。

「もう死にたい」「生きていても意味ない」が口癖だった。

週刊現代の記事によるとインタビューの間、彼は「もう死にたい」と何度も口にしたそうです。焼酎を口に運びながら。
「早く死にたい」「生きていてもしょうがない」私の父も同じことを言っていました。
「俺は毎月40万、年金を貰っている」。そう自慢していた父のすることといったら、朝から酒を呑むことだけ。

アルコール依存者の行きつく先は虚無。
そのことを二人の眼が語る。

アルコールにおかされると、何もかもが面倒臭くなってしまうんですね。
アルコール依存症の人でなくても、呑み過ぎた翌日はそんな感じでしょう?
それが毎日毎日蓄積されて、生きるのが面倒臭くなってしまうんですよ。
もうカラダを動かすのも面倒臭い。何かを考えるのも面倒臭い。
アルコールのせいで、どうでもよくなつてしまうんです。

「俺のようになるな」。
金ピカ先生こと佐藤忠志の忠告が
今の私に重く響く。



人間がアルコールに溺れるとどうなるか。
アルコール依存『前』、アルコール依存『後』の良い見本がネット上にのっています。
“金ピカ先生で”検索してください。
彼の最盛期と、カップ焼酎片手の最晩年の姿を対比できます。

あわせて『週刊現代』ウェブ版2019年9月26日の記事も読んでください。
金ピカ先生の忠告が胸に響くでしょう。

最盛期の太った姿を見る限り、晩年の彼は糖尿病も患っていたのでは、と私は推測します。私の父も糖尿病で痩せ細っていたから。

その父の遺伝子を引き継いだ私は、すでに紛れもないアルコール依存症。
糖尿病は若い時分から気をつけていたので、今のところ大丈夫なんですけれど、最近酔うと食欲のタガがはずれて、甘いもの、糖質を口にするようになりました。

このままではアルコール依存症と糖尿病のダブルパンチ。私の父、佐藤忠志と同じ道を行く。

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