≪投票用紙は鉛筆で書く≫のは、なぜだ?

朝日新聞7月9日(土)の紙面に、編集委員の文章が載っていました(17面)。
≪初めての選挙で知ったこと一つ投票用紙はえんぴつで書く≫
6年前、当時18歳の女性が選挙権を得て投票し、
その感想を歌にして、朝日歌壇に投稿したのだそうです。
編集委員はそれを引用して、選挙に向けての文章を書いていました。

実は私、8日(金)に期日前投票をすませていました。
確かに、投票用紙は鉛筆で書くんですね。
今回に限らず、ずっと前からそうでした。

普段、役所などに申請書を書く場合、黒いボールぺンを使うように指定されているのでは?
民間のやりとりでも書類や契約書が鉛筆書きでokなんてことはありえません。

なのに選挙という民主主義の根幹をなす一票は鉛筆で書くんですね。
これって投稿者の発見と驚きがなかったら、鈍感な私はいつまでもスルーしていたに違いありません。

なぜ投票用紙は鉛筆で書くのか。その必要性はあるのか。
私がそのことに疑問を持った理由が、もう一つあります。

恥ずかしながら私は立憲民主党の『憲』の字が書けなかったんです。
途中まで書いたのですが、自信がなくて、書き直そうと思いました。
で、消しゴムを貸して欲しいと言ったんです。

それはできない、と返されました。訂正する場合は2本線を引いて欲しい、と。
だったら鉛筆で書く意味はあるのだろうか?

また、比例区の政党、候補者の名前が印刷された紙の文字が極端に小さい。
老眼の目では読めないと言うと、そのような声をいただいております、と言いながら、
大きな虫眼鏡を渡されました。老眼には虫眼鏡かよ。

最初から、大きな文字で印刷すればすむことだろうに。
仕切り板で囲まれた空間で、政党、候補者の名前を確認しながら、
最後の最後に鉛筆で書く人もいるだろうに。

『憲』の字が書けないと私が言うと、民主党とだけ書くと立憲民主党、
国民民主党の両方に半分ずつ票が入ることになります、と言われました。

だから『憲』の字をきちんと書きたいのですが、もうこの時点で、
この人物相手に何を言っても通じあえないとあきらめました。
立憲民主党は反自民、国民民主党は親自民と立場がまったく違う政党です。

私は虫メガネを使い必死で『憲』を書き終え投票をすませました。
一度書いた『憲』に鉛筆で二重線を引き、その横に小さく書き改めたのですが、
これできちんと一票になるか自信はありません。

消しゴムで消せば、大きく堂々と書けたのに、という思いがいまだにあります。
なぜ投票用紙は鉛筆で書くのか、さっぱりわからん。

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