抗不安薬『ルボックス』との出会い

2回めの断酒は、2019年11月2日からほぼ2ヶ月間行ないました。
その時は、前回の失敗を踏まえて医師(精神科)のサポートを得ようと決めていました。
が、開始した時点では精神科の敷居が高く、とりあえず、できるところまで自力でやってみることにしました。

イライラと怒りの禁断症状に悩まされる。
当時の記録によると、精神科に行ったのは断酒後17日めでした。
1度めの断酒とは異なり、カラダに疲労感はなかったものの、
精神的にイライラして、それがいったんは落ち着くものの、
またイライラする、ということを繰り返していました。

電車の中では、サラリーマンのだらしないカッコウにイライラし、
ウォシュレットを1ヵ月以上修理しないマックのやり方にも激怒している様子が書き連ねてあります。

アルコール依存症専門の
精神科は予約でいっぱい。
そうした気分のアップダウンがあり、禁断症状から来るウツ症状の時期も近づいたので、精神科に予約の電話をいれました。
そのとき参考にしたのが『西原理恵子×月乃光司のお酒についてのまじめな話』という本の巻末付録「アルコール依存症の専門医療機関」一覧。
アルコール依存症の治療には、それ専門の医療機関を選んだほうがいい、というアドバイスに従いました。
しかし最初に電話した高田馬場のクリニックも、次の池袋の精神科クリニックも、初診まで1ヵ月待ち。予約でいっぱいなんだそうです。
世の中にはアルコール依存症の患者が溢れかえっている、んですね。

私は、現状の精神状態を訴え、もうすぐ深刻なウツ症状に陥るだろうと説明しました。
しかし順番は順番。それは分かっていても、禁断症状の一番苦しい時に利用できない医療機関って何? という思いは今も残ります。
仕方がないのでネットで調べた翌日OKのクリニックに通うことにしました。
そこは精神科の何でも屋さん、何でも診ますよって精神科です。

抗不安『ルボックス』が処方される。
精神科クリニックはマンションの一室を借りて治療にあたっていました。
後で知ったのですが、精神科は患者の話を聞き、向精神薬を処方するだけなので、
内科のレントゲン室や外科の手術台、歯科の治療椅子などの設備がいらないのです。
マンションの一室に受付を設け、医療事務の女性を置いておけば、それで充分。ナースも必要ありません。
少なくとも私が利用したクリニックはそうです。

私が初めて対面した精神科の医師は穏やかな感じ。
時折り、伏し目がちの視線をチラッとこっちに向けてはパソコンに戻すというふうでした。
私はと言えば、精神科の問診に興奮しつつ、冷静に冷静にと抑えながら現在の精神状態を訴えました。
そのかいあってクスリを処方していただけた時はホッと胸をなでおろしました。
それが私にとって初めての向精神薬『ルボックス』でした。

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