他人のものに、むやみやたらと触れてはいけない。のか?

先日、坂道の途中で主婦(らしき女性)が、荷物を落として自転車を止めるのを見ました。
私は普段、そうしたことに会っても素通りします。しかしその時は、
①下り坂で不安定な状況に見えた。
②荷物は荷台にも満載なので自転車を倒したら、さらに散乱して大混乱になる。
③狭い道なのに一方通行ではないので、両方から車がやってきたら、クラクションを鳴らされて、とんでもないことになる。
ので、これはいかんと思い、落とした荷物を拾いに行きました。

が、落ちたものに触れた瞬間、あっと思ったのです。こんなことをしたら、彼女が嫌がるのではないか、と。

では、なぜ私がそう思ったかと言うと、それからさらに数日前のコンビニに戻ります。

他人のものに、むやみやたらと触れていけないのか。

7月1日からコンビニでもレジ袋が有料になりました。
それでマイバッグを持参するようになりました。

その日は、品物5~6個をピッとしてもらい、お金を払ってから自分で入れたのですが、その間スタッフが手持ち無沙汰にしているのに気が付いたんです。私は後ろを振り返りました。
幸いなことに客が少ない時間帯だったので並んでいる人はいませんでした。

そうなんですね。先月まではピッとした後スタッフがそのままレジ袋に入れてくれていたんです。
でも、こんなふうに自分で入れていたのでは、時間がかかって後ろの客に迷惑がるのではないか、と心配になりました。

それで私は「自分でいれたほうがいいのか、あらかじめマイバッグを手渡したほうがいいのか」とたずねました。
スタッフは「それは、どちらでも」と答えました。そして「マイバッグに触られるのを嫌がるお客様もいらっしゃるので」と笑顔で付け加えてくれました。

マイバッグを触られるのを嫌がる

という発想は私にとって新たな発見でした。
そうやってウィルスが自分につくことを怖れている人がいる。
無神経な私にとっては思いもつかないことでした。

その反面、私は複雑な思いにもとらわれていました。
私はそのスタッフが自粛期間中、おそらく日本中のほとんどの人が仕事に行きたくない、家でじっとしていたいと望んでいた頃も、それ以前と変わりなくコンビニのレジに立ち続けていたことを知っていたからです。
それで笑顔が寂しそうに見えたのかもしれません。

しかしこれも、新型コロナの時代を生きるということなんだと思うしかありません。
だから見知らぬ主婦(らしき女性)が落としたものを拾い上げた時、これは無神経な行為ではないのか、と瞬間的に思ったのです。
幸いなことに、その主婦は礼を言ってくれたようなのですが、それを横目にヘッドフォンをつけた私は、手渡してさっさと行ってしまいました。(その方が失礼だったかぁ~)。

新型コロナ時代の親切のやり方は?

そういえばひと月ほど前、眼科でこんなことがありました。
支払いを終えて出て行ったお年寄りを、主婦(らしき女性、さっきの人とは別の人)が走って追いかけ、しばらくしてから戻って来ました。
すぐ後からお年寄りも現れて、椅子の上の帽子を取り上げながら「いかん、いかん、帽子を忘れたわ」みたいなことを呟きました。

これからは、忘れ物を手渡すのではなく、忘れたことを教えてあげる。そういうやり方が親切のスタンダードになるのかも知れません。

追記
アルコールで手指消毒をすれば
コロナウイルスはすぐに死ぬ。

岩田健太郎著新型コロナウイルスの真実という本から引用します。

どこかを触ったらアルコールで手指消毒をする。アルコールで消毒すれば、コロナウィルスはすぐに死にます。
もし外でウィルスと接触しても、自分の手に付いているウィルスさえ死んでしまえば、目をこすったり、鼻を触ったり、ものを食べたりしても体内にウィルスが入ることはありません。

とのことです。
接触感染への対応策としては、携帯用のアルコール消毒を持ち歩けばいいんですね。
私は持っていないので、店舗や病院の出入り口に置かれているアルコールで手指を消毒しています。
こんな良い情報をくれて、ありがとう、岩田健太郎教授(神戸大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野)。

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